11月23、24日と2日間にわたり開催されたハイエンドオーディオ&アクセサリーショウ2024にて改めてオーディオ周辺のアクセサリー類の重要性を感じました。
仮想アースのお話で今まで抱いていた本当に音質がよくなるのかという疑念は仮想アースの働きをよく知らないからこそ出てくるものであり、仮想アース自体が音質を変えるのではなく、オーディオを楽しむ環境の基準を作っているということを理解すると、ハイエンドのオーディオこそしっかりとしたオーディオ環境が大切になってくると納得しました。
オーディオ環境というとオーディオラックも進化を遂げています。
カルバオンから販売されているラック、ALVENTOシリーズはアルミ合金製のオーディオラックで独自の高度な切削加工により、オーディオ機器から発生する熱を効率よく吸収発散することができ、オーディオ機器の性能を最大限発揮することができます。
また素材が非磁性のため電磁波対策にも効果があらわれ、静電気が発生せず埃も吸着しにくくなっています。
最近のオーディオショウなどのデモの際にもこのオーディオラックが採用されることが多く、オーディオ評論家の方も高く評価していることが分かります。
アルミ合金製で強度、耐久性もありシンプルな構造ながらスタイリッシュで見た目もいいのもポイントです。
さて仮想アースとオーディオラックを話してきましたが今回ピックアップして取り上げたいのは、タイトルにもありますがケーブルです。
前々から好きだったZonotoneのケーブルですが、ケーブルをたくさん繋ぎ変えての試聴体験はしたことがなくどんな風に音が変わっていくのか楽しみでした。
まず初めに使用機材の紹介がありました。
下記の機材でデモが行われました。
プレーヤー TAD-D1000TX
プリアンプ TAD-C1000
パワーアンプ TAD-M1000
スピーカー TAD-CE1TX
全てTADの機材で揃えられていましたが、ハイエンドのものばかりです。
スピーカーに関しては昨年のオーディオ銘機賞で特別大賞を受賞したモデルです。
これだけ高級機が揃うとケーブルにもこだわりたくなるのが心情ですね。
まず初めにGransterシリーズのインターコネクトケーブルの聞き比べが行われました。
グレードを上げるごとに音の粒立ちの良さ、中低域の密度があがり音の豊かさが格段に跳ね上がりました。
特に上位グレードのAC-3000の構造は独立多芯2層構造というものを採用し、さらに上位グレードのGrndioやShupremeで採用されている構造をしている点でもZonotoneの企業努力と音質を追求する姿勢が伺えます。
次に電源ケーブルを変えての試聴です。
今回は同じシリーズではなくシリーズをまたいでの試聴となるため、最高級のShupremeシリーズでどれほど変わるのか期待していました。
エントリーモデルの3.5Meister、次に新製品のGrandio PS-10、最後にShupreme1という順番で試聴しましたが最初と最後では見違えるほど音の広がりや生き生きとした感じがプラスされたのはもちろんのことですが、今回新発売のGrandioシリーズも最上位グレードに迫る音質であったのは間違いありません。
つまりはShupremeシリーズももっと進化していくことが期待できるのではないでしょうか。
電源ケーブルはオーディオ機器だけでなく映像系の機器でも効果が期待できます。
最後に芯線分離構造によるバイワイヤー対応の進化系ともいえるケーブルSP-8800のシングル接続とバイワイヤー接続にした際の音質の違いを聞き比べしました。
このケーブルは低域は3.5スケア、高域には2.0スケアと導体サイズを変えて伝送する方法を採用したケーブルでShupremeシリーズでしか採用していなかった技術をGransterシリーズに採用しています。
これにより高域と低域に最適なバランスで信号を伝達することができ、試聴比較してみますと全体の音のバランス、高域の音の伸びや低域のしっかりとした音の土台を感じられバイワイヤリングするには最適と感じました。
ケーブルとだけ聞くとそこにこだわるなら機材のグレードを上げたいと考える人も多くいると思いますが、実際今の機材の実力を100%発揮できているかと聞かれたら答えられないのではないでしょうか。
ケーブルを繋ぎ変えての音の比較を試聴し、改めてオーディオ機器以外のアクセサリー類が機材の性能を発揮する力を貸してくれているということが実感できました。
皆様もぜひオーディオ機器だけでなくケーブルやラック、スピーカースタンドなどにも興味を持っていただき、よりよい音質を求めていってほしいです。