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Electro-Voiceの歴史とは?定番スピーカーや名機REマイクを解説

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Electro Voiceの歴史

Electro-Voice(エレクトロボイス)は、プロオーディオの世界で90年以上の歴史を誇るアメリカの音響機器メーカーです。
特に、堅牢で高音質なスピーカーや、放送業界で標準機として知られるマイクの分野で高い評価を確立しています。

その歴史は、小さなラジオ修理業から始まり、革新的な技術開発によって数々の名機を生み出してきました。
本記事では、Electro-Voiceの創業から現在に至るまでの歩みと、業界の定番となったスピーカーや「RE」シリーズに代表される伝説的なマイクについて詳しく解説します。

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Electro-Voice(エレクトロボイス)はどんな音響メーカー?

Electro-Voice(エレクトロボイス)は、1927年にアメリカで創業された、プロフェッショナル向けの音響機器を専門とするメーカーです。
スピーカーシステム、マイクロフォン、パワーアンプなどを幅広く手掛けており、その製品はライブコンサート会場、設備音響、放送局、レコーディングスタジオなど、世界中のプロの現場で採用されています。

高い耐久性と信頼性、そしてパワフルかつクリアなサウンドが特徴で、業界内で確固たる地位を築いている老舗として知られています。

Electro-Voiceの歴史を創業から辿る

Electro-Voiceの90年を超える歴史は、インディアナ州の小さなラジオ修理店から始まりました。
創業者の情熱と技術探求心は、PAシステム用のマイク開発へと向かい、第二次世界大戦中の軍事需要を追い風に企業として大きく成長を遂げます。

戦後は、プロオーディオで培った技術をコンシューマー市場にも展開し、総合音響メーカーとしての地位を確立しました。
Electro-Voiceの歩みは、常に時代のニーズに応え、音響技術の革新をリードしてきた歴史そのものです。

ラジオ修理業から始まった「ラジオ・エンジニアー社」

Electro-Voiceの起源は、1927年にアル・カーンとルー・バローズがアメリカ・インディアナ州サウスベンドで設立した「ラジオ・エンジニアー社」に遡ります。
当初の事業内容は、ラジオ受信機の修理サービスが中心でした。
しかし、彼らのもとにはPAシステムに使われるマイクの修理依頼が頻繁に舞い込むようになり、市場に高品質で手頃な価格のマイクが不足していることに気づきます。
この状況が、自社でのマイクロフォン開発に乗り出す直接のきっかけとなりました。

この小さな修理業から始まった顧客の具体的なニーズに応えるという姿勢を原点に、やがて世界的な音響機器メーカーへと発展していくことになります。

「電気の声」がブランド名の由来に

ブランド名である「Electro-Voice」は、ノートルダム大学の伝説的なフットボールコーチ、クヌート・ロックニーとの逸話から生まれました。
病気で声を出すことが困難だったロックニーのために、カーンとバローズは練習場で使用できるPAシステムを開発しました。
そのシステムのクリアな音質に感銘を受けたロックニーが、彼らのマイクロフォンを「僕の電気の声(my electric voice)」と呼んだことがきっかけです。

この言葉がブランド名として採用され、1930年にエレクトロボイスは正式な社名となりました。
このエピソードは、Electro-Voiceが創業当初から人の声を明瞭に届けるという使命を大切にしていたことを物語っています。

軍事需要を追い風に成長したマイクロフォン開発

第二次世界大戦中、Electro-Voiceは軍事需要を背景に飛躍的な成長を遂げました。
アメリカ政府は、戦車や航空機などの騒音下でも明瞭な通信を可能にする、高品質なノイズキャンセリング・マイクを求めていました。
多くの企業が開発に苦戦する中、Electro-Voiceは差動方式ノイズキャンセリング技術を開発し、この厳しい要求に応えることに成功します。

この技術を採用したT-45マイクは、軍に大量納入され、同社の技術力を証明するとともに、経営基盤を強固なものにしました。
この戦争特需を通じて培われたマイク開発のノウハウは、戦後の製品開発における大きな財産となりました。

コンシューマー向けオーディオ市場への本格参入

第二次世界大戦後、Electro-Voiceは軍需で培った高度な技術力を基盤に、コンシューマー向けオーディオ市場へ本格的に参入しました。
1950年代のHi-Fi(ハイファイ)オーディオブームに乗り、高品質なスピーカーユニットやフォノカートリッジ、そして完成品のスピーカーシステムを次々と市場に投入します。

特に、30インチの巨大なウーファーを搭載した「Patrician(パトリシアン)」シリーズは、その圧倒的なスケールとサウンドでオーディオ愛好家から高い評価を受けました。
これにより、同社はプロオーディオ分野だけでなく、一般家庭向けの高級オーディオブランドとしてもその名声を確立し、事業の幅を大きく広げました。

Electro-Voiceが生んだ歴史的な名機

Electro-Voiceの長い歴史は、音響業界のスタンダードを築き上げた数々の名機によって彩られています。
プロの現場で求められる高い信頼性と優れた音響性能を両立させた製品は、今なお世界中で愛され続けています。

特に、PAスピーカーの概念を変えた樹脂製エンクロージャーのスピーカーや、放送・レコーディングの現場で不動の地位を築いたダイナミックマイクは、同社の技術力と革新性を象徴する製品として広く知られています。

世界の音響現場の定番となったスピーカー「SXシリーズ」

Electro-Voiceのスピーカーの中でも、PA(音響拡声)の現場に革命をもたらしたのが「SXシリーズ」です。
1990年代に発表された「SX300」は、当時主流だった木製ではなく、軽量かつ高強度な樹脂製エンクロージャーを採用した画期的なモデルでした。

これにより、優れた音質を維持しながら、運搬や設置が格段に容易になり、ライブハウスやイベント、設備音響など、あらゆるシーンで瞬く間に普及しました。
クリアでパワフルなサウンドと高い可搬性を両立させたこのスピーカーは、ポータブルPAスピーカーのスタンダードとしての地位を確立し、その後の音響業界に大きな影響を与えました。

放送局の標準機として知られるマイク「RE20」

1968年に登場したダイナミックマイク「RE20」は、Electro-Voiceの歴史を語る上で欠かせない不朽の名機です。
このマイクの最大の特徴は、独自技術「Variable-D」の採用により、マイクに口を近づけても低音が不自然に強調される「近接効果」を大幅に抑制している点です。

これにより、話し手が動いても音質が安定し、非常にクリアで自然な音声を捉えることができます。
その性能と信頼性から、ラジオのナレーションやボーカルレコーディングなど、世界中の放送局やスタジオで標準機として導入されました。
REシリーズを代表するRE20は、発売から半世紀以上経った今もなお、第一線で活躍し続けています。

まとめ

Electro-Voiceは、インディアナ州の小さなラジオ修理店としてその歴史をスタートし、顧客のニーズに応える形でマイク開発に着手しました。
第二次世界大戦中の軍事需要を追い風に技術力を高め、戦後はプロオーディオで培ったノウハウをコンシューマー市場にも展開し、総合音響メーカーへと成長しました。

樹脂製PAスピーカーの金字塔「SXシリーズ」や、放送業界のデファクトスタンダードとなったマイク「RE20」など、数々の革新的な製品を世に送り出してきました。
Electro-Voiceが長年にわたり世界のプロフェッショナルから信頼され続けているのは、その歴史の中で常に現場の要求に応え、音響技術の発展に貢献してきた実績があるからです。

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