愛知県江南市でDIATONE スピーカーDS-505を高価買い取りさせていただきました。
DS-505は、1980年のオーディオ全盛時に発売されたモデルです。
発売された当時は1ペア38万円とたいへん高額でした。
38万円の価格は結構高いものですが、全盛のオーディオブームに乗じて、
DS-505の開発は物量を投入して行われており、音としては価格以上のものがあります。
その当時を思い出して、オーディオファンの中には今でも購入したいという方が大勢おられます。
しかし、モデルとしては、発売が40年近くも前のものです。
そのため、現在存在しているものも少なくなっており
中古のマーケットにおいてもなかなか見られなくなっています。
入荷したDS-505は、音出しをユニットの全てから確認しているものです。
HIGH 、MID-HIGHも問題ありません。
経年による使用感は多少ありますが、大きな目に付くようなキズも無く
コンディションは全体的にいいと思われます。
またこれまでのオーディオ遍歴の中で自分でスピーカーボックスを
手作りしたような人もいるのではないでしょうか。
スピーカーボックスを作る場合は、できるだけ厚い合板を購入して
スピーカーの説明書に記載されている大きさのものにします。
まず、合板を上板、底板、左右の横板、前板、後板の6枚に切断して
前板にはスピーカーを取り付けるための丸い穴を開けます。
合板に丸い穴を開ける際は、最近では、電動式の糸鋸なども販売されているため
それほど難しくはないかもしれません。
しかし、当時は、糸鋸を使って手で丸い穴を開けるため、結構大変でした。
それでも、自分でスピーカーボックスを手作りして、実際に音を聴いてみると
市販されているスピーカーボックスの音とはまた違った感動があるでしょう。
現在は、いろいろなスピーカーが販売されていますが
原点に立ち返って自分でスピーカーボックスを
手作りしてみるのもいいのではないでしょうか。
その為にもDIATONE DS-505の特徴などについてご紹介しましょう。
DS-505は、4ウェイ構成のミッドバスユニットをプラスしたものになっており
ファンダメンタル帯域をミッドバスユニットに受け持たせています。
このため、中音域の高分解能と低音域の質的向上という
以前の3ウェイの場合に難しかったものを両立しています。
また低音域には32cmコーン型ウーファーを使っています。
新しく開発したアラミッド・ハニカムコーンを、振動板には使っています。
アラミッド繊維の材料そのものの特長は、高弾性、高強度の性質
適度の内部損失と低密度を併せ持っています。
DS-505では、可撓性レジンとしてアラミッド繊維で
強化されたものを配合して、大きな内部損失を樹脂そのものに持たせ
アルミ・ハニカム・コアとこのスキンを接着したハニカム振動板にしています。
以前の芳香族ポリアミド・フィルムに対して弾性率が3倍あり
優れた耐寒性、耐熱性のポリイミド・フィルムをボイスコイルに採用しており
飛躍的に耐久性をアップすると同時に、駆動力としてボイスコイルで
生したものが振動板に損失なく伝わるようになっています。
また低歪磁気回路を磁気回路に使っています。
この方式の場合は、磁極空隙の近くに磁化特性の優れた直線性がある
ニッケル系磁性合金材料を採用しており、非直線歪を少なくしています。
しかも、磁束密度分布が磁性空隙部において均一でなくなる歪についても
コンピューターによってプレートとポールピースの形状、材質
寸法などの影響を解析して、歪が少ない均一な磁束密度分布の構造を実現しています。
中低音域には16cmコーン型ミッドバスユニットを使っています。
ウーファーと同じように、このユニットにはポリイミド・フィルムや
アラミッド・ハニカムコーンを使ったボイスコイル、低歪磁気回路を使っています。
中高音域には4cmドーム型ミッドハイユニットを使っています。
ボロン化振動板という高温でチタンをボロン化したサンドイッチ構造のものを
このユニットには使っています。
さらに、ボロン化振動板は、振動板とボイスコイルボビンを
一体にしたオリジナルのDIATONE のDUD構造になっており
ボイスコイルボビンと振動板を接着することによって
生じる剛性が下がることを防止して
可聴帯域外へ高域共振周波数を追い出しています。
また、エネルギーロスを接着している箇所で無くしたことによって
駆動力としてボイスコイルに生じたものを振動板にロス無く伝達することができ
高音域が減衰するのを少なくしています。
まさしくDIATONEの技術の結晶といって過言ではありません。
自作スピーカーのお手本として1セットお持ちいただいても良いモデルです。
是非この機会にお買い求めください。